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このサイトはプロのダンサーや、現在プロのダンサーをを目指している方、またプロとして後進の指導に当たっている方の為に開設されたサイトです。
これらすべてのダンサーの方々にぜひ知っていただきたい体の問題について書かれています。
a:20137 t:7 y:9
”姿勢改善(エゴスキュー)のスライドショー”を公開しています!!
ダンサー特有の故障について
のっけからいきなり故障の話で恐縮です。
私はもとも治療家としてアスリートのスポーツ障害を治療したり、トレーナーとしてまた加圧トレーニングの指導者として多くの運動選手のトレーニングにも関わって来ました。
ここ数年で、たまたま縁があって多くのダンサーさんの体を観る事が多くなったのですが、私の持っていた今までのダンサーに対するイメージが一掃されるような体験をすることになりました。
それは多くのダンサーさんの姿勢が崩れている事、そして低年齢からダンスを始めた人ほど体に多くの歪みと故障を抱えている事でした。
ここまでなら例えば低年齢期から野球をやっている多くの少年たちと大きな違いはありませんが、特にダンサーと呼ばれる人たちには、野球選手たちとは際立った違いがあることが判ってきました。
それは先ず姿勢の問題です。
多くのダンサー達は一見スタイルも良く、もちろん姿勢も良くは見えるのですが、実際に姿勢を分析、評価して見ると、骨盤の歪みを筆頭に、骨盤を土台とする背骨や、肩や首などに多くの歪み(狂い)を抱えているケースが殆どです。
もちろんこれだけではありません。
例えば歩行分析を行うと、多くのダンサーは右足と左足の振り出し方にアンバランスがあり、それを自動的に修正しながら歩いているので、一見きれいに歩いているように見える訳です。
その他腰を大きく前後に振るような動きについても、本来腰椎と仙骨の移行部が動かなければいけないのに、腰椎と仙骨はほとんど固まったままで、腰椎の中間部あたりの椎骨や胸椎と腰椎の移行部あたりを動かす事で代償しているケースがたくさん見受けられます。
このような場合、今何かの症状が無くとも、将来ひどい腰痛になったり、ヘルニアを引き起こしたりと言う事が充分考えられます。
現に再発を繰り返す腰痛を抱えて、痛みどめの注射を打ったり、薬を飲みながら舞台に立ち、または日々後輩の指導に励んでいる中堅のダンサーはたくさんおられます。
そんな姿勢でプロのダンサーと言えますか!!
ダンサーが他のアスリートと違う点は、自分の姿や動きをいかにきれいに見せるかと言う事だと思います。
もちろん野球でも、或いは陸上競技でも多くのスポーツにおいてフォームの大切さは常に重視されるべき問題です。
しかしそれは種目に応じた結果を求める為にそうなっているのであって、決して美しく見せる事が目的ではありません。
ところがダンサーと言う職業は、立っている姿が、歩いている姿が、そして音楽に合わせて踊る姿が全て美しくなくてはなりません。
もちろん普段の状態と、舞台に立った状態ではモードも切り替わるし、まして普通に歩いている状態なんか関係ないと言われるかも知れませんが、残念ながら人の姿勢と言うものは普段も舞台の上も関係が有りません。
要するに日常的な基本姿勢が良いか悪いか、そこが問題なのです。
今まで見て来たダンサーさん達の姿勢は一部写真で掲載していますが、申し訳ないのですが今まで私が見て来た方たちの中で、良い姿勢のモデルとなるような方は、ほとんどいませんでした。
これは個人個人の問題ではなく、ダンサーの教育システムの欠陥と言っても良いかも知れません。
そしてこの問題はダンサーだけでは無く、実に様々な種目のスポーツや武道にも共通した問題だと思います。
原因の一つは、多くの指導者が正しい姿勢を理解できないままに、それぞれの種目を指導し、またトレーニングの方法についてを指導している事が問題なのです。
たとえダンスが出来ても、歪んだ姿勢で無理に動きを作っているとしたら、あなたのダンサー生命はいつまで続くと思いますか?